まぶた

起きがけにベッドの上で自身の上半身を起こしては、私に顔を密着させて遊んでいた娘は、ふとまだ横になっている私の目を静かに見つめ突然不思議そうに、こう私に問いかけてきました。

「なんでママは。」 「なんでママは『ゴフタ』なの?」 「○○は『ヒトフタ』なのに」

…ゴフタとは。 そしてヒトフタという言葉も出てきた。 それが目にあるという。

起きがけ直後のあまりうまく回転していない頭で何度かその言葉をくゆらせ、こう訊きかえしてみました。

「…一重(ヒトエ)、二重(フタエ)ってこと?」

「そう。」

ヒトフタ。ゴフタ。 数にすると一二、五二ということを娘はまだ理解していないようです。 7歳の夏。