今日は雨がちな日。
娘に歌を歌って欲しいとせがまれたので、「にほんごであそぼ」の歌を流しながら一緒に歌いました。軽く歌って終わるつもりだったのですが、平家物語の歌が流れてきた時に、思わず私が口ずさんだことで、娘もこの歌に食いついてきました。
http://nicoviewer.net/sm16185504
いい機会なので、平仮名で書かれている歌詞を検索して一緒に歌いました。
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ぎおんしょうじゃのかねのこえ
しょぎょうむじょうのひびきあり
さらそうじゅのはなのいろ
じょうしゃひっすいのことわりをあらわす
おごれるひともひさしからず
ただはるのよのゆめのごとし
たけきものもついにはほろびぬ
ひとえにかぜのまえのちりにおなじ
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歌い方も知らないだろうと、最初私も一緒に歌っていましたが、次第に娘が口癖の「自分一人で歌える!!」と言いだしてきたので、娘に歌わせて私は横で見ていました。
娘もベベンさんの歌声は好きなようで、何度も何度も歌っていました。
その歌いたい気持ちもだいぶ落ち着いてきた頃、今度は私にちょっと切なそうな顔でこう聞いてきました。
「たけきものもついにはほろびぬ、ってどんな意味?」
「これは昔々の日本人が使っていた日本語で、『どんなに強い人でも最後には滅んでしまう』という意味だよ」
そうしたら、やっぱりせつない顔で
「じゃ、ひとえにかぜのまえのちりにおなじ、って?」
「どんなに強い人も、常に強いままで居られない。誰かにいつかは滅ぼされてしまう。その常に変わってしまう状態を指して、どんなに強い人も、実は風の中にいる塵やゴミと同じくらい小さくて、簡単に時代に流されてしまう儚いものなんだ、という意味だよ」
私の説明を聞いた途端、今度は娘はボロボロと涙を流し始めました。
娘としては「強い人も最後には誰かに滅ぼされてしまうし、さらにはそんな強い人も時代の流れから見たら小さなものだ」という事が悲しかったようです。
きっと娘の中では「強い人=正義の味方」という方程式があるのでしょう。確かにその正義の味方が滅ぼされたら悲しいですよね。
これを説明するには多少なり時間がかかるでしょう。
易しい日本語で説明するのも、なかなか言葉を選ぶものですね。
この歌をたまに聞いて、その度に少しづつ説明して、少しずつ理解してくれると良いなと思います。